「今日もふたり?」と玄関脇の部屋の窓を開けておばあちゃんは待っている。なぜふたりと聞くかはすぐわかる。「ごくろうさまです。」とチョコレートを入れたビニールの子袋をふたつ用意していて、弁当の配達のお礼に下さる。
弁当は職員と当事者メンバーふたりで配達する。遠慮してお断りしようとするが、手のひらに「今日もありがとう」と言葉にのせて上手に握らせてくれる。今日もまたおばあちゃんの一本勝ち。
お使いのお駄賃に駄菓子をもらった子供の頃のことを思い出す。おばあちゃんは80歳代半ばとってもはっきりとしていて元気。短い時間だが浅虫と街がつながる時。元気な高齢者がいつまでも元気に!それが健康弁当のめざすこと。そんなご利用者がたくさんできた。
一人一人今日は元気かなと気になるが、時の流れを受け入れ、ひとりひとりの老いにお付き合い。一食一会…今日も一食のいのちを運び食べていただく喜び。(aoi)